Ruby会議で発表した

日本Ruby会議2009 で発表した。

Ruby 1.9.2へ向けた案内をしたのだけど、Ruby 1.9.2はひたすら地味である。地味に改善はされているけど、地味に仕様変更もあるし、総じて存在が地味だ。ただ、地味と言うことは良いことで、つまりもうドラスティックな変更はなかったということだ。1.9.1をリリースする段階での仕様確定の努力が実を結んだと言うことだ。

仕様変更は確かにある。でもそれは、「うっかりこうなってしまっていたけど、誰もがこっちを望むよね」というどちらかと言えば実装上のバグに近いものが多い。ここからも、1.9系統の言語仕様が当面は安定であるということが確認できる。

たぶん、1.9.5ぐらいまであっと驚くような仕様変更はない。それにしても、1.8から1.9への差分よりはずっと小さい。ひょっとしたら、1.9.5とかから2.0への移行も、ずっと少ない手間でできるかもしれない。というか、1.9の1.8に対する非互換性はその為にある。2.0という未来にユーザーが楽に移行できるためにある。

だから、いずれ1.8系統が放棄されるとき、いずれ1.9系統でなければ話にならない時代がやってきたときのために、ライブラリやアプリケーションの移植を始めるなら今だ。スクリプティング目的ならすぐにでも移行しよう。私はそうしてるし、それに慣れてしまったらもうRuby 1.8の遅さには耐えられない。インメモリでぶん回すようなスクリプトだと本当に10倍速度が違うんだから。