世界線航跡蔵

Mad web programmerのYuguiが技術ネタや日々のあれこれをお送りします。

2008年04月05日

フィルタリングの技術的問題点を知らしめる活動

若年者(年齢の線引きはおいといて)のように価値判断が未発達な人間に見せないほうが良い情報があることは認めよう。それにしても、側にいる大人が日常的な指導や適切なフォローをすればカバーできるとは思うけどね。

技術的時期尚早

でも、何度でも言うけど、現在の技術的な水準では、webコンテンツのうち「有害」なものを検出するには無理がある。もしそれを完璧にできるって言う人間がいるなら、その人に国がちょっとした助成金を出すべきだ。そうすれば、みるみるうちにgoogleやmicrosoftやyahooなんか霞んでしまうはずだから。

つまりは、それぐらい、「有害」なものを検出するというのは技術的に難しい。貴重な情報を誤って「有害」と見なしてしまったり(false positive)、そのくせ露骨な性暴力コンテンツみたいなのを「有害でない」とみなしてしまう(false negative)。これが現代の技術の限界だ。

若干の問題があってもやれることはやるべき? いや、問題が多すぎると言ってるんだ。false positiveとfalse negativeがあまりも多すぎる。そしてこの両者は、一方を減らそうとすれば他方はますます増えていくという関係にある。

有害性判断方針の問題

また、現状で行われている各インターネット接続会社、携帯電話各社の実施方針にも問題がある。同性愛や性同一性障害に関する問題を有害だと断定していたり、その他諸々。これは「同性愛的なアダルトコンテンツ」の話じゃないよ。

同性愛者団体はインターネットという媒体を通じて、同性愛ということで悩んだりからかわれたりしている子供に対して「生きろ」「こうやって大人に助けを求めればいい」というメッセージを送ってきた。性同一性障害者団体もそうだ。現状のフィルタリング実装は、このようなメッセージが子供に届かないようにしようとしている。

昔はネットが無くてもやっていけた? 嘘をつけ。マジョリティはそうだったかもしれないが、マイノリティはそうじゃない。自己の中心的な属性を否定するような情報ばかりに曝されて人格形成で大きなハンディキャップを負い、無用な自己否定感を植え付けられ、あるいは自死に追い込まれてきたんだ。

そして、そのような子供に適切な手をさしのべられるほど知識のある大人は近くにはいなかった。なぜならば、マイノリティだからだ。それに対して活動している大人もそんなに地理的に近くにはいない。

インターネットの普及によりようやく、こうした子供に手をさしのべられるようになってきた。webフィルタリングは、このような子供を見殺しにしようとしている。

周知活動

と、いうようなことをたぶん世間は知らない。善意で法案をまとめている議員もおそらく。

だから、これはマスメディアに打って出ないとだめだ。ということで、さしあたって大手新聞各社に投書を送ったけど全滅だなぁ。まあ、私の書き方が悪かったのかもしれんし、みんなも投書してみてはどうだろう。

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